いよいよ日本に帰ってくる、ラリージャパン。WRC世界ラリー選手権『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』が、11月10~13日にシーズン最終戦として愛知県と岐阜県を舞台に開催される。北海道での開催以来、実に12年ぶりのカムバックとなる日本での世界選手権を楽しみ尽くすべく、ここではエントリーリストに名を連ねる有力参戦ドライバーや、今季より導入の最高峰“ラリー1”クラスの最新ハイブリッド車両の成り立ちや個性を紹介する。その第5回は、次世代を担う若手のホープとして期待を集め、WRC昇格後にはヒョンデ・シェル・モビスWRTのエースとして毎年タイトル候補の一角に名を連ねる【ティエリー・ヌービル】にスポットを当てる。
難易度の高い舗装イベントを数多く開催する国内選手権の特徴もあり、かねてよりWRCの舞台に“ターマック・マイスター”を数多く輩出してきたベルギーだが、往時のブルーノ・ティリー、フレディ・ロイクスといった同国出身ラリーストの系譜に連なる次世代スター候補として、華々しく表舞台に登場したのがヌービルだった。