【鈴鹿F1優勝偉人伝/9~11】パトレーゼ、バリチェロ、ボッタス。“ナンバー2”と呼ばれた男たちの勝利

 ナンバー2ドライバー。それは契約で決まっている場合もあるが、シーズンの流れのなかで成績が決める、そんな印象も強い。いずれにしても、そう呼ばれた者にとって心地よいワードでないことは確かだ。チーム内の序列における下位を示す用語なのだから。

 しかし、鈴鹿サーキットでのF1日本GPではナンバー2(と目された者)が勝利を得たことも何度かある。ここに紹介する3人は、そうした状況下で鈴鹿を制し、意地や矜持、底力を見せてくれた者たちだ。

(※本企画における記録等はすべて、それぞれの記事の掲載開始日時点のものとなる)

カナダGP以降入賞から遠ざかっていたアルファロメオF1。ボッタスは「僕たちの弱点は生産スピード」と指摘

 バルテリ・ボッタスは、アルファロメオF1の今シーズン最大の弱点は、開発スピードが遅すぎることだと考えている。アップデートパーツの製作に時間がかかりすぎることなどが響いているという。

 アルファロメオは2022年シーズンの前半は順調にポイントを重ねた。チームの51ポイントのうち、ボッタスが大部分を稼いだ。しかし6月のカナダGP以降、アルファロメオは1ポイントしか獲れていない。直近のイタリアGPで周冠宇が10位に入り獲得したものだ。