衝撃の結末。チャスティンが最終周に“ゲーム走り”を敢行し最終ステージ進出へ/NASCAR第35戦

 10月最後の週末となる29〜30日に、アメリア・ヴァージニア州に位置する最短トラック、マーティンスヴィル・スピードウェイで開催された2022年NASCARカップシリーズ第35戦『エクスフィニティ500』は、まさに前代未聞、衝撃的なファイナルラップの幕切れとなった。

 プレーオフ第3段階“ラウンド・オブ8”の最終戦として、次週フェニックスでの“チャンピオンシップ4”に向けた生き残りに熾烈な勝負が繰り広げられるなか、クリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が『勝たなければならないレース』で2度目の奇跡を披露し、シーズンフィナーレ最後の4人に滑り込むプレーオフ2度目の必勝劇を演じてみせる。

プレーオフ“脱落組”のタイラー・レディックが波乱に満ちた長い1日を制し3勝目/NASCAR第30戦

 プレーオフもいよいよ第二段階、16名から12名に絞られた“ラウンド・オブ12”初戦となった2022年NASCARカップシリーズ第30戦『オートトレーダー・エコパーク・オートモーティブ500』は、今季頻発するワンメイクタイヤ“バースト”による長いドラマとなった1日を乗り切り、タイラー・レディック(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)が今季3勝目を獲得。前戦のマルチクラッシュにより、僚友のオースティン・ディロン(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)とともにプレーオフ進出権を逃していたレディックが、この日最多の77周をリードしてカップ戦オーバルでの初勝利を収めている。

ラウンド・オブ12進出を賭けた緊迫のプレーオフは、伏兵ブッシャーが今季19人目の勝者に/NASCAR

 2022年NASCARカップシリーズのプレーオフ3戦目、16名から12名に絞られる“ラウンド・オブ・16”最終ラウンドとなった第29戦『バスプロショップス・ナイトレース』は、最後の50周で執拗な追い上げを見せたチェイス・エリオット(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)を振り切り、伏兵クリス・ブッシャー(RFKレーシング/フォード・マスタング)が待望のシーズン初優勝をマーク。今季19人目のカップウイナーとなっただけでなく、チームにとっては2017年7月にリッキー・ステンハウスJr.がトップチェッカーを受けて以来、そしてブラッド・ケセロウスキー(RFKレーシング/フォード・マスタング)をオーナードライバーに迎え入れたRFKにとっても初の勝利に。

 これで今季のプレーオフは、エリック・ジョーンズ(ペティ・GMSモータースポーツ/シボレー・カマロ)、ダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)、そしてブッシャーと“非進出”ドライバーが3戦連続の勝利を飾る異例の展開となっている。