【角田裕毅F1第20戦密着】抜群のタイヤマネージメントで入賞を狙える位置を走行も接触。適切な冷却が不可能でリタイアに

 F1第20戦メキシコGPのスタートでソフトタイヤを選択した角田裕毅(アルファタウリ)。トップ3チーム以外でソフトをスタートタイヤに選択したドライバーは、角田を含めて14人中4人だけ。リスクを覚悟で、角田は勝負に出た。その勝負とは、ソフトタイヤのグリップ力を活かして、スタート直後にポジションを上げることだった。

 角田とアルファタウリはこの日のレースが1ストップになる可能性が高いと感じていた。そうなれば、ピットストップを利用した順位変更は簡単ではない。さらに1ストップになれば、各スティントが長くなるため、タイヤのマネージメントが重要になり、オーバーテイクを仕掛けづらくなるからだ。

ペレス3位でランキング2位に復帰も「少し残念。ピットストップのロスでルイスにチャレンジできなかった」F1第20戦

 2022年F1メキシコGP決勝で、レッドブルのセルジオ・ペレスは、ホームグランプリで3位表彰台を獲得した。2番グリッドのジョージ・ラッセル(メルセデス)がスタート直後のバトルのなかで後退したことから、4番グリッドのペレスは1周目に3番手に浮上。その後、ピットストップでミディアムタイヤに履き替える際に、左リヤの装着に時間がかかり、時間を失った。上位勢全員がピットストップを行った段階で、ペレスは変わらず3番手。前を行くルイス・ハミルトン(メルセデス)を抜くにはいたらず、3位でレースを締めくくった。

勝者フェルスタッペン「メルセデスは別のタイヤ戦略を採ったとしても僕を抜くことはできなかっただろう」/F1第20戦

 2022年F1メキシコGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはシーズン14勝目を挙げた。これは1シーズン中の勝利数としては単独トップにあたる。また、今回でポイントは416点となり、シーズン最多ポイントの記録も更新した。

 ポールポジションからリードを保ってソフトタイヤでファーストスティントを走行。2番手でミディアムタイヤのルイス・ハミルトン(メルセデス)より早い25周目に、フェルスタッペンはミディアムに交換した。その後、ハードに履きかえたハミルトンとのギャップを少しずつ拡大し、フェルスタッペンは1回ストップで勝利を飾った。

角田裕毅、アクシデントのダメージでリタイア「リカルドの愚かなミスで、入賞のチャンスを失った」/F1第20戦

 2022年F1メキシコGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅はアクシデントにより50周でリタイアした。13番グリッドから1周目に11番手に上がり、ファーストスティントはそのポジションを維持。タイヤ交換の後、16番手からポジションを上げていき、46周目には11番手を走っていた。しかし後方からソフトタイヤでプッシュしてきたリカルドが、角田をオーバーテイクしようとした際に接触。角田はマシンにダメージを受けてピットインし、そのままリタイアしなければならなかった。

フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで14勝目、シーズン最多勝記録を樹立。ペレスは母国で3位【決勝レポート/F1第20戦】

 2022年F1第20戦メキシコGPの決勝が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝した。2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位はセルジオ・ペレス(レッドブル)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)はリタイアだった。

 1962年に第1回大会が開かれたメキシコGPは、60年目の節目を迎えた。決勝当日のエルマノス・ロドリゲス・サーキットはやや雲の多い天候。現地時間午後2時からの決勝中の降水確率は40%。雨が降るかどうかは、微妙なところだ。気温24度、路面温度は44.9度まで上がっており、前日の予選と同じような暑さだ。

【順位結果】2022年F1第20戦メキシコGP決勝

 2022年F1第20戦メキシコGPの決勝が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、シーズン最多勝記録となる今季14勝目を達成した。2位にはルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位にはセルジオ・ペレス(レッドブル)が続き、角田裕毅(アルファタウリ)はダニエル・リカルド(マクラーレン)との接触の影響でリタイアに終わっている。

F1第20戦メキシコGP予選トップ10ドライバーコメント(2)

 2022年F1第20戦メキシコGPの予選が行われ、ポールポジション~5番手に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。ポールポジション~5番手に入ったドライバーはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、カルロス・サインツ(フェラーリ)だ。

F1第20戦メキシコGP予選トップ10ドライバーコメント(1)

 2022年F1第20戦メキシコGPの予選が行われ、6〜10番手のドライバーが土曜日を振り返った。6〜10番手のドライバーはバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ランド・ノリス(マクラーレン)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、エステバン・オコン(アルピーヌ)だ。

ガスリー予選14番手「初日の好調さを失い、解決法を見つけられなかった」:アルファタウリ/F1第20戦

 2022年F1メキシコGPの土曜予選で、スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーは14番手だった。

■ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ)
FP3 15番手(1分20秒330:ソフトタイヤ/24周)
予選 14番手(Q1=12番手1分20秒256:ソフトタイヤ/Q2=14番手1分19秒672:ソフトタイヤ)

ルクレール予選7番手に沈む「奇妙なエンジントラブルに見舞われた」フェラーリ/F1第20戦

 2022年F1メキシコGPの土曜予選で、フェラーリのシャルル・ルクレールは7番手、カルロス・サインツは5番手だった。

■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
FP3 4番手(1分19秒123:ソフトタイヤ/23周)
予選 7番手(Q1=3番手1分19秒505:ソフトタイヤ/Q2=8番手1分19秒109:ソフトタイヤ/Q3=7番手1分18秒555:ソフトタイヤ)