コロネル、バックマン兄、17歳の新鋭モンテネグロも参戦。各国TCR代表が続々確定/FIA MSGs

 2019年にイタリアはバレルンガでの初開催を終えて以降、度重なる延期や大会中止でようやく2度目の開催に漕ぎ着けた“モータースポーツ界のオリンピック”こと第2回『FIAモータースポーツ・ゲームス』に向け、TCR規定を採用したツーリングカー・カップに参戦する各国代表ドライバーが続々と確定。オランダからはトム・コロネル、北欧からはバックマン兄妹の長兄であるアンドレアス、そして南米アルゼンチンからは17歳の新鋭イグナシオ・モンテネグロらが名を連ね、すでにエントリーは2桁台に到達している。

 今季10月26~30日の日程にてフランス、ポール・リカールで開催される同イベントは、スポーツの祭典オリンピックの要素を導入するカテゴリー横断型の国別対抗戦となり、このTCR規定ツーリングカーに加えてGT3規定を採用したGTとそのスプリント部門や、ラリー競技ではラリー4、ラリー2規定にクラシック部門も設定。FIA-F4のフォーミュラやレーシングカートにオートスラローム、ドリフトやバギーを採用したクロスカー、さらに『アセットコルサ・コンペティツィオーネ』を用いたファナテック・Eスポーツ・カップも開催される。

エクシオンが『BMW i4』の新規車両を投入。2023年フル電動化を果たすSTCC参戦表明1番乗り

 来季2023年より完全な電動モデルによる「世界初のフルエレクトリック・リージョン・ツーリングカー・チャンピオンシップ」として新時代を迎えるSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権だが、TCR規定最終年となった2022年よりシリーズ参画を果たした新興エクシオン・レーシングが、いち早く参戦車種を発表したチームとして名乗りを挙げることに。

 スウェーデン南部ヴェルナモを拠点とする同組織は、今季のタイトルも獲得したPWRレーシングのR&D部門『EPWR』が開発を進める電動パワートレイン・キットを搭載した『BMW i4』ベースの新規定モデルを製作し、3台体制での参戦を明らかにしている。

シーズン裁定2転3転のTCR規定最終年は、ロバート・ダールグレンが王座防衛に成功/STCC最終戦

 2022年のSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権シーズン最終戦、マントープパークでのタイトル決定戦が9月30~10月1日に争われたが、レースウイーク直前にスウェーデン・モータースポーツ連盟(SBF)の再調査結果が発表され、裁定が二転三転の上、従来のリザルトが復活する展開に。

 結果、選手権首位の王者ロバート・ダールグレン(PWRレーシング/クプラ・レオン・コンペティションTCR)は、週末を戦う前にポイントリードを復元してタイトル防衛に近づくと、レース2の4位入賞によりTCR規定最終年に自身4度目のチャンピオンを獲得するなど、戦う側にとっても見る側にとってもスッキリしないエンディングとなった。

開幕戦失格裁定とリザルト改変の波乱を経て、バックマン兄が連勝。ブリンクも勝利/STCC第5戦

 9月10~11日にスカンジナビアン・レースウェイこと、スウェーデンのアンダーストープで争われたSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権第5戦は、会期直前に選手権首位の王者ロバート・ダールグレン(PWRレーシング/クプラ・レオン・コンペティションTCR)に対し、開幕戦優勝の裁定が覆る異例の展開となり、ポイントリードが半減した状態での幕開けに。

 雨絡みでクラッシュも多発した週末は、タイトル候補となったアンドレアス・バックマン(レストラップ・レーシング/アウディRS3 LMS 2)が連勝を決め、一気にランキング2位に急浮上。最終ヒートはトビアス・ブリンク(ブリンク・モータースポーツ/アウディRS3 LMS 2)が勝利を挙げ、アウディ勢が3ヒートを制圧する結果となった。