2022年F1第21戦ブラジルGP予選トップ10ドライバーコメント(2)

 2022年F1第21戦ブラジルGPの予選が行われ、ポールポジション〜5番手のドライバーが金曜日を振り返った。ポールポジション~5番手に入ったドライバーはケビン・マグヌッセン(ハース)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、ランド・ノリス(マクラーレン)、カルロス・サインツ(フェラーリ)だ。

マグヌッセン、難コンディションで“運ではなく実力”で初PP「チームが最高のタイミングで送り出してくれた」/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGPの金曜、ハースのケビン・マグヌッセンは、ウエットとドライの不安定なコンディションのなかで行われた予選でポールポジションを獲得した。

 ほどなく雨が降り出すことが予想されたQ3で、ピットレーンで先頭に並び、最初にコースイン。ソフトタイヤで1分11秒674のタイムを出すと、他の誰もそのタイムを更新できないうちに、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がクラッシュしたためにセッションは赤旗中断に。その間に雨が降り出したため、マグヌッセンはトップのポジションを維持し、F1キャリア初のポールポジションを獲得した。ハースF1チームにとっても初のポールに当たる。

元F1最高権威者エクレストン「シューマッハーは名前の期待に沿って生きようとしている」他カテゴリーへの転向も勧める

 ミック・シューマッハーが、ハースのシートをニコ・ヒュルケンベルグに奪われる可能性が報じられているなか、F1の元最高権威者であるバーニー・エクレストンは、シューマッハーに対して「F1を忘れて」前に進み、他のカテゴリーで勝つことに集中するようアドバイスしている。

 ハースF1チームのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは最近、2023年シーズンにケビン・マグヌッセンと組むことになるドライバーの決定が目前に迫っていると示唆した。チームの選択肢は、シューマッハーを残して3シーズン目を迎えさせるか、もしくはヒュルケンベルグの経験に頼って2023年の成績を改善するかに絞られているようだ。マグヌッセンは、シーズン前半に大クラッシュを2回起こして難しいシーズンを過ごしているシューマッハーはグリッドに残るに値すると考えている。

ミック・シューマッハー、F1シート喪失の危機も冷静「ハースがアルファタウリとの戦いに勝つため貢献したい」

 ミック・シューマッハーは、2023年の去就がまだ確定しておらず、大きなプレッシャーにさらされている。しかし彼は、目の前の仕事に対してベストを尽くすことに集中していると、冷静に述べている。

 ハースF1のチームオーナーのジーン・ハースとチーム代表ギュンター・シュタイナーは、2022年最終戦が近づくなかで、いまもケビン・マグヌッセンの来季チームメイトを発表しておらず、シューマッハーがF1での3年目のシーズンに向けて残留できるかどうかが定かではない。

ハースF1の候補に挙がったヒュルケンベルグ、シート獲得は「僕が決められることではない」と語るも楽観的な姿勢

 F1のベテランドライバーであり、スーパーサブのニコ・ヒュルケンベルグは、2023年シーズンにF1に復帰するチャンスについて「比較的楽観的」でいると述べている。

 現在アストンマーティンのリザーブドライバーを務めるヒュルケンベルグは、具体的な目標としてハースの名を挙げることはしなかったが、ハースは2023年の空きシートがまだある唯一のチームだ。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第14回】“一貫性のない”レースコントロールとFIAに抗議。透明性にも欠ける裁定に辟易

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。F1第19戦アメリカGPではケビン・マグヌッセンがただひとり1ストップ戦略を成功させ、8戦ぶりの入賞を果たした。

 その一方でレース後には、ハースは抗議を行った。この抗議は2チームに対してのものだが、実際には両チームに対するものではなく、その場しのぎな裁定を繰り返すレースコントロールやスチュアートに向けたものだと小松エンジニアは語った。FP2で行われた2023年用タイヤテストの規則にも、不十分な点が見られたという。そんなアメリカGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

アロンソがペナルティを批判「F1が正しい方向に向かうかどうかの正念場」アルピーヌの抗議に関する聴聞会は木曜に実施

 F1アメリカGPでフェルナンド・アロンソにレース後、ペナルティが科され、ポイント圏外へと降格されたことについて、アルピーヌが不服申し立てを行ったため、この件についての聴聞会が、メキシコGPを前にした今週木曜に実施されることが決まった。この聴聞会にはアルピーヌと、アロンソのマシンは規則違反であると申し立てたハースが出席する。

 ハースはアメリカGP決勝後、7位でフィニッシュしたアロンソのマシンは、レース中、右のミラーが一時ぐらついている状態で、最終的に脱落したことにより、安全ではない状態で走行していたと主張、これはレギュレーション違反であるとして抗議を提出した。アロンソはランス・ストロール(アストンマーティン)との接触でマシンにダメージを負ったが、ノーズ交換を行ってコースに復帰、その後、右のミラーがぐらつき、脱落した。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第13回】大雨の鈴鹿で「すべてが後手に回った」判断の遅れが影響、入賞圏内に留まれず

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。新型コロナウイルスの影響により、日本GPの開催は3年ぶりとなった。ようやく母国レースを迎えた小松エンジニアだったが、日曜日のレースでは「すべてが後手に回った」と振り返る。大雨に見舞われた鈴鹿で一体何があったのか。日本GPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。