10月21日から23日にかけて、スペイン北東部のリゾート地サロウを中心に、2022年シーズンのWRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』が開催される。2年続けてピュア・ターマック(舗装路)ラリーとして行われる同イベントは、フラットでグリップレベルの高いステージでハイスピードコーナーが連続することから、ドライバーに人気のあるラリーだ。そんな今戦に向けてトヨタ、ヒョンデ、Mスポーツ・フォードの各陣営からドライバーコメントが発表されている。
WRCラリージャパン2022のエントリーリストが発表。全日本王者コバライネンや新井親子らも参戦へ
ラリージャパン事務局は10月17日、愛知県と岐阜県にて開催される2022年WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』のエントリーリストを発表した。
ラリージャパンは11月10日(木)から13日(日)にかけて、愛知県豊田市の豊田スタジアムを拠点に愛知、岐阜の2県にまたがって開催される。同イベントはラリー競技の世界最高峰シリーズであるWRCの日本ラウンドであり、2022年シーズンのフィナーレイベントに位置づけられている。
前人未到5回目の戴冠に向け、ヨハン・クリストファーソンがスパでも“ダブル”達成/WorldRX第6-7戦
10月8~9日にベルギーのスパ・フランコルシャンで争われた2022年WorldRX世界ラリークロス選手権第6-7戦は、引き続きのダブルヘッダーを“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/Volkswagen RX1e)が制し、今季7戦で勝利数を『6』まで伸ばす快進撃を継続。前人未到、自身5度目のワールドチャンピオン獲得に向け、さらに足場を固める週末となった。
前戦ポルトガルはモンタリグレで開催された第5戦で、宿敵ティミー・ハンセン(ハンセン・ワールドRXチーム/プジョー208 RX1e)を撃墜し10秒のタイム加算ペナルティを受けた絶対王者は、その影響によりコンストラクション・イクイップメント・ディーラーチーム(CEディーラーチーム)から参戦のニクラス・グロンホルム(PWR RX1e)に『今季唯一の勝利』を奪われる展開となった。
シーズン終盤戦WRCスペインのシェイクダウンは20日16時スタート。今戦も無料ライブ配信あり
10月21日(金)から23日(日)にかけて、スペイン北東部のサロウを中心にWRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』が開催される。同イベントの競技開始に先立って行われるシェイクダウンの模様が20日、YouTube Liveで無料配信される予定だ。
2022年シーズンのWRCも残すところあと2戦。前戦ラリー・ニュージーランドで、トヨタのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)がドライバーズタイトルとコドライバーズタイトル獲得を決めたため、今週末のスペインでは残るひとつの選手権タイトルであるマニュファクチャラーズチャンピオンの行方が焦点となる。
新旧WRC王者を擁すトヨタ、次戦ラリー・スペインの目標はマニュファクチャラーズタイトル獲得
WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、10月21~23日に開催される2022年シーズン第12戦『ラリー・スペイン』に、セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)、新チャンピオンのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)という布陣で臨む。チームがこの大会で狙うのはマニュファクチャラーズタイトルの獲得だ。
スペイン北東部のリゾート地サロウを拠点とするラリー・スペインは、今シーズン3戦目となるピュア・ターマック(舗装路)ラリー。前回ラウンドのラリー・ニュージーランドで総合2位に入ったオジエは、スペインで過去3回の優勝経験があり、エバンスも昨年の大会で総合2位に入っている。
12月1日発売の『ダカール・デザート・ラリー』にクラシックカーなど備えたデラックスエディションが登場
10月13日、3gooはダカールラリー公認レーシングゲーム『ダカール・デザート・ラリー』について、2台のクラシックカーと追加の新車両、さらに新マップやラリーイベントがバンドルされた“デラックスエディション”を発売すると発表した。価格は8580円(税込/デジタル版)、発売日は通常版と同じく12月1日だ。
プレイステーション5/プレイステーション4で遊べる本格ラリーゲームの本作は、ダカールラリーの主催者であるASOアモリ・スポーツ・オーガニゼーションの公式ライセンスを取得した公認ゲーム。トヨタ・ハイラックスをはじめ、日野500、ホンダCRF 450などのオフィシャル車両が多数収録される。
ロバンペラ親子の抱擁、8冠オジエから新王者へのプレゼント。厳選写真で振り返るラリーNZ:後編【WRC Topic】
WRC世界ラリー選手権のイベントとして10年ぶりに開催された『ラリー・ニュージーランド』で、シリーズの歴史に新しい1ページが加わった。何を隠そう弱冠22歳のカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が、史上最年少でワールドチャンピオンに輝いたのだ。これまでの最年少レコードは故コリン・マクレーの27歳109日であったことから、トヨタの新王者はその記録を大幅に更新したことになる。
今回のWRC Topicでは、この歴史的瞬間が生まれた週末のラリーを現地で取材していた、モータースポーツジャーナリスト/フォトグラファーの古賀敬介さん厳選の写真を半フォトギャラリー・半ブログ形式で紹介します。前編から少し間が開きましたが、お待ちかねの後編をどうぞ。
※一部ショッキングな写真が含まれています。苦手な方はご注意ください。
元F1王者バトンがデビュー。NitroRX第3戦は開幕勝者ラーソンを降し、初代王者パストラーナが勝利
北米開催の選手権として産声を上げ、創設2年目となる2022年から当初計画どおり“グローバル・シリーズ”へと変貌を遂げた『Nitro Rallycross(ナイトロ・ラリークロス/NitroRX)』第3戦が、10月1~2日に母国アメリカはミネソタ州ミネアポリスにあるERXモーターパークで開催され、欧州連戦を終えた地元初戦で、初代シリーズチャンピオンにも輝くトラビス・パストラーナが2022-23年シーズンの初優勝をマーク。強豪ドレイヤー&レインボールド・レーシング・ウィズ・JCレーステクニーク(DRR JC)から参戦のロビン・ラーソンとアンドレアス・バッケルドを撃破し、開幕連勝を飾ったDRR JC陣営を自ら止める勝利を飾った。
シリーズ発起人としてチャンピオンシップのグローバル化に奔走したパストラーナは、その初年度となる2022年に向け、ワンメイク・フルエレクトリックSUVによるグループEクラスを最高峰に据えることを決断。モーター出力約800kW(約1070PS)、最大トルク1100Nmを誇り、0-100km/h加速わずか1.4秒をマークする新開発電動車両『FC1-X』の導入を実現させた。
ヒョンデ副代表、WRCメーカータイトル奪還は厳しい状況になるも「我々はまだ諦めていない」
ヒョンデ・モータースポーツの副チーム代表を務めるジュリアン・モンセは、ニュージーランドで開催されたWRC世界ラリー選手権第11戦ラリー・ニュージーランド(ラリーNZ)でペース不足となったヒョンデi20 Nラリー1について、問題の解決策を探るようチームに呼びかけた。また、同氏は2022年シーズンのマニュファクチャラータイトル獲得がきわめて困難な状況となった現在も、「まだ諦めたわけではない」と奮起を促している。
ヒョンデ・シェル・モビスWRTは、第8戦フィンランドから3連勝し、好調の波に乗ってニュージーランド最大の都市オークランドで9月29日から10月2日にかけて開催されたラリーNZに挑んだ。しかし、同ラウンドではトヨタ勢に対して苦戦を強いられ、ライバルにワン・ツー・フィニッシュを許す結果に。期待された4連勝は果たせなかった。
ブリーン、ラリージャパンは新コドライバーのフルトンと参戦へ。ネイグルはWRCスペインで引退
WRC世界ラリー選手権に参戦しているMスポーツ・フォードWRTは10月11日、次戦スペインをもって引退するポール・ネイグルに代わり、ドイツ人のジェームス・フルトンがクレイグ・ブリーンの新たなコドライバーに指名されたことを明らかにした。新しいペアは最終戦ラリージャパンで初陣を戦うことになる。
この新しいコンビの結成は、ネイグルが今シーズン途中でのコドライバー引退を発表したことを受けてのもの。44歳の彼は、10月20~23日に開催されるWRC第12戦ラリー・スペインを最後にキャリアにピリオドを打つ。