ポルシェ963のデイトナ参戦はワークス車のみの公算大。カスタマーカーの用意は「非常に難しい」

 2023年から新しいLMDhカーをWEC世界耐久選手権と、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の両方で走らせるポルシェは、できるだけ早期に『ポルシェ963』のカスタマーカーを顧客の手に渡そうと「プッシュしている」という。しかし、ポルシェ・モータースポーツのトーマス・ローデンバッハは、これらの新型マシンがデイトナ24時間に間に合う可能性を基本的に否定している。

 来年のWECハイパーカークラスと、IMSAのDPiクラスに取って代わるGTPクラスに向けて、計4台のポルシェ963を顧客に割り当てているドイツのメーカーは、プライベーターチームがクルマを受け取る時期を確定させていない。

992型ポルシェ911 GT3 Rが、GTDプロ初代王者パフ・モータースポーツに到着/IMSA

 2022年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTDプロクラスチャンピオンとなったパフ・モータースポーツは11月14日、来シーズンのシリーズに投入する“ニューウェポン”である新型ポルシェ911 GT3 Rがデリバリーされたと発表した。

 カナダ・オンタリオ州の州都であるトロントに拠点を置くパフ・モータースポーツは、来年1月にアメリカ・フロリダ州で開催されるウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レースでのカスタマーデビューに先立ち、北米における“タイプ992”新型911 GT3 Rのデリバリーを受けた最初のチームのひとつとなった。

ドレスコードは白。WECシーズンエンド・セレモニーがバーレーンで行われる。特別賞も発表

 WEC世界耐久選手権は、2022年最終戦翌日の11月13日夜、バーレーン・インターナショナル・サーキット至近のビーチにおいて、シーズンエンド・セレモニーを開催した。各クラスのランキング上位勢のほか、目立った活躍を見せたドライバー・関係者に、特別賞が贈られている。

GTワールドチャレンジ・アジアが2023年の確定スケジュール発表。鈴鹿を調整、セパンの日程が確定

 11月15日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSを運営するSROモータースポーツ・グループは、2023年のGTワールドチャレンジ・アジアの確定スケジュールを発表した。第3ラウンドである鈴鹿の日程が変更されたほか、第6ラウンドのセパンの日程が決定した。

2023年は『フルコースイエロー中のピットイン禁止』? チーム・ドライバーからは異論も/WEC

 正式な発表はまだされていないものの、WEC世界耐久選手権は2023シーズンからのスポーティング規則において、フルコースイエロー(FCY)導入中のピットインを禁止することになりそうだ。

「こっそりと(笑)」ニュルブルクリンク耐久出場の中嶋一貴TGR-E副会長を直撃。その目的とは?

 ル・マン24時間レースで3連覇を遂げ、2021年シーズンをもって現役のレーシングドライバーから引退した中嶋一貴。引退後はドイツのケルンに赴任してTGR-E(トヨタGAZOOレーシング・ヨーロッパ)の副会長を務め、GAZOOレーシングのモータースポーツ活動の運営やPR活動に精力を注ぎ、多忙な日々を送っている。

 そんな一貴副会長が、ニュルブルクリンク24時間耐久レースの専用ライセンスを取得する目的で、11月5日のNLS(ニュル耐久シリーズ)46. NIMEX DMV 4h-Rennenへ現れた。リングレーシングのオーナードライバーのウーヴェ・クレーンと組み、VT2 R+4WDクラスのスープラを駆って、今季二度目となるNLSの参戦である。

 そのレース後、彼にとって新境地となるニュルを走った感想や、この先のプランを聞いた。

■「速いクルマの邪魔にならないように走った」

未だ見えぬ新・GT3クラス像。“プレミアムキット”は見送り?「さまざまな選択肢がある」とFIA&WEC

 FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブは、2024年のWEC世界耐久選手権から採用されるGT3ベースの新カテゴリーについて、計画されていた“プレミアムキット”の採用がコスト面の理由から取りやめになるとの噂も囁かれるなか、「複数の選択肢が残されている」と述べた。

ルーキー王者・平川亮を絶賛するチームメイト「富士では彼が“先生”だった」とブレンドン・ハートレー

 WEC世界耐久選手権の2022年王者となったトヨタGAZOO Racingのブレンドン・ハートレーは、11月12日に行われた最終戦バーレーン8時間レースにおいては、タイトル獲得に向け「リスクを冒すことは許されなかった」と語った。

 セバスチャン・ブエミ、平川亮とともに8号車GR010ハイブリッドをドライブしたハートレーは、僚友7号車GR010ハイブリッドに続く2位でこのレースを終え、ライバルのアルピーヌが3位に沈んだことから、8号車がドライバーズタイトルを手にした。

最後のふたりはマコウィッキとタンディ。ポルシェ963の10名のワークスドライバーが確定

 11月14日、ポルシェは2023年のLMDhワークスチームのドライバーとして、ニック・タンディとフレデリック・マコウィッキを起用すると発表した。

 2023年、ポルシェはファクトリーチームの『ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ』として、WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスと、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスに、それぞれ2台の新型LMDh車両『ポルシェ963』を投入する。

 通常、WECでは3名体制、IMSAでは長距離戦を除き2名体制となることから、4台のワークス963に対して10名のドライバーが必要となるが、すでに発表されていた8名に、新たにタンディとマコウィッキの名前が加えられることとなった。

FCYとペース不足に泣いたポルシェ、3点差でタイトル逃す「本当に運がなかった」/WECバーレーン

 11月12日に行われたWEC世界耐久選手権の2022年最終戦『バーレーン8時間』で、LMGTEプロクラス最後のタイトルを目指しフェラーリとの争いに挑んだポルシェGTチームのケビン・エストーレは、ルーティンピットのタイミングに2度フルコースイエロー(FCY)が絡んだ瞬間、タイトル争いが「終わった」と語った。