ハースが新タイトルスポンサーを獲得。デジタル決済企業と長期契約、2023年には『マネーグラム・ハースF1チーム』に

 ハースF1チームは、F1アメリカGPを前にした10月19日、P2Pデジタル決済サービスを行うマネーグラム・インターナショナル社とタイトルスポンサーシップ契約を結んだことを発表した。2023年のチーム名は『マネーグラム・ハースF1チーム』となり、マシンのカラーリングも変更される。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第13回】大雨の鈴鹿で「すべてが後手に回った」判断の遅れが影響、入賞圏内に留まれず

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。新型コロナウイルスの影響により、日本GPの開催は3年ぶりとなった。ようやく母国レースを迎えた小松エンジニアだったが、日曜日のレースでは「すべてが後手に回った」と振り返る。大雨に見舞われた鈴鹿で一体何があったのか。日本GPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

F1技術解説:日本GP(2)レッドブルRB18:直線スピードの速さの秘密はニューウェイ設計のサスペンションか

 2022年F1第18戦日本GPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。今回は、レッドブルRB18のストレートスピードの速さについて考察する。

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 ベルギーGPで出されたポーパシングに関する技術指令に関していえば、レッドブルは影響が少なく、フェラーリほど苦戦はしていない。シンガポールから改良されたフロアを装着したRB18は、マックス・フェルスタッペンのウエット路面での絶対的な強さのおかげもあって、再びフェラーリを支配下に置いた。

【中野信治のF1分析/第18戦日本GP後編】奇跡の連続となった決勝日。『ホンダの想い』鈴鹿でついに結実

ついに実現した3年ぶりのF1日本GP、前編につづき、後編は決勝レースを中心に、元F1ドライバーでホンダの若手育成を担当する中野信治氏が独自の視点で振り返ります。フェルスタッペンの連覇決定のドタバタ、雨の中で3時間応援してくれた日本のファンへの感謝、そして初の母国グランプリとなった角田裕毅についてお届けします。

FIA、“F1日本GPのインシデント”に関し手順上の問題を特定、対策を後日公表へ。批判された事故処理法を改善か

 FIA世界モータースポーツ評議会の2022年3回目の会合がロンドンの王立自動車クラブで開催され、協議内容、決定事項が発表された。そのなかで、「F1日本GPで起きたインシデント」を調査した結果「手順上の問題」が特定されたことが明らかにされた。このインシデントについて詳しく記されていないものの、決勝で事故車回収のための車両が出動するタイミングが危険だったとドライバーたちから批判された一件であると考えられる。

F1グリッド決定ルールが新5段階プロセスに変更。降格者多数での混乱を避けるべく、ペナルティ適用システムを明確化

 FIAはF1の決勝グリッド決定についての2022年競技レギュレーションを変更、グリッド降格ペナルティの適用に新たな方法を用いることを発表した。2022年のベルギーGPとイタリアGPでは多数のドライバーがパワーユニットエレメント交換等によりペナルティを受け、グリッド確定まで時間がかかり、チーム側は自身のグリッドに確信が持てずに混乱した。

 この事態を受けて、FIAはグリッド確定までのプロセスを変更、この規則変更を10月19日に開催された世界モータースポーツ評議会会合で決定した。

【中野信治のF1分析/第18戦日本GP前編】鈴鹿でナーバスに見えたレッドブル。デ・フリースの加入と角田裕毅の関係性

2022年シーズンのF1は新規定によるマシンの導入で勢力図もレース展開も昨年から大きく変更。その世界最高峰のトップバトルの詳細、そして日本期待の角田裕毅の2年目の活躍を元F1ドライバーでホンダの若手育成を担当する中野信治氏が独自の視点で振り返ります。今回はついに実現した3年ぶりの開催となるF1日本GPについて。前編は中野氏が現場で感じた3年ぶりのF1鈴鹿、そして予選で注目を浴びたベッテル、さらに日本GP中に発表されたガスリーのアルピーヌへの移籍とデ・フリースのアルファタウリ加入についてお伝えします。

創造性を働かせ“エルゴノミクス”に取り組んだハミルトン。マクラーレンF1時代からステアリングなどを改善

 メルセデスのルイス・ハミルトンは、かつてF1の基本的なコンポーネントのデザインを変えるために自分の想像力を活用したと述べている。その変更点は、それ以来F1に広まっている。

 ハミルトンは2007年にマクラーレンからF1デビューを果たし、開幕から5戦連続でトップ3フィニッシュを飾ると、カナダGPで初優勝を記録した。ハミルトンは卓越したスキルと才能を見せて記録を残す一方で、マクラーレンのエンジニアたちと緊密に協力し、マシンのエルゴノミクスを彼の好みに合わせて微調整していた。

F1技術解説:日本GP(1)7連敗のフェラーリが否定する新型フロア失敗説

 2022年F1第18戦日本GPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。今回は、フェラーリがレッドブルに全く太刀打ちできなかった理由を探る。

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 3年ぶりに行われた日本GPの舞台、鈴鹿サーキットでも、フェラーリF1-75はレッドブルRB18に対してなすすべもなかった。これでレッドブルは、直近7戦を全て勝利した。なぜフェラーリは、ここまで大きく差をつけられてしまったのだろう。

信頼を置くデ・フリースのF1昇格を喜ぶメルセデス。知識やデータをアルファタウリへ持ち込むことを懸念せず

 メルセデスは、ニック・デ・フリースがF1でフルタイムのシートを得たことを喜んでいる。しかしテクニカルディレクターのマイク・エリオットは、デ・フリースがメルセデスで蓄えた知識は、彼の将来の雇用者であるレッドブルに利益をもたらすことはないだろうと述べている。

 メルセデスのリザーブドライバーとして、デ・フリースは多くのレースウイークをチームのガレージで過ごし、テクニカルブリーフィングにも出席してきた。しかし日本GPを前に、デ・フリースが2023年にアルファタウリに移籍する発表が行われると、メルセデスの技術データへのアクセスは必然的に制限された。