虫垂炎の手術を受けたアルボン、麻酔の併発症で呼吸不全に。一時は集中治療室に運ばれるも13日には退院予定

 ウイリアムズ・レーシングの発表によると、アレクサンダー・アルボンは9月10日に虫垂炎の緊急手術を受けた影響で、呼吸不全を起こし集中治療室で1日を過ごす羽目となった。

 アルボンは10日の朝に痛みを感じ、急遽診察を受けたところ虫垂炎の診断が下った。そのためイタリアGPの欠場を余儀なくされ、モンツァにあるサンジェラルド病院の処置室に運び込まれたアルボンは、滞りなく虫垂切除の手術を受けることができた。

メルセデスF1代表、デビュー戦で入賞を果たしたデ・フリースを高く評価「ニキも帽子を脱いで称賛しただろう」

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフは、メルセデスのリザーブドライバーを務めるニック・デ・フリースを大いに称賛した。デ・フリースは第16戦イタリアGPでウイリアムズからF1デビューを飾って入賞を達成したのだ。ウォルフは、友人で同僚だった故ニキ・ラウダがいたら、デ・フリースに対しトレードマークの赤いベースボールキャップを脱いで敬意を示しただろうと考えている。

 デ・フリースはイタリアGPの土曜の朝に指名を受け、虫垂炎にかかったアレクサンダー・アルボンの代役という難しい仕事を任された。デ・フリースが初めてのF1の週末に向けてウォームアップができたのは、金曜日のフリー走行1回目だけで、しかもそれはアストンマーティンでのことだった。

2022年F1第16戦イタリアGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)

 2022年F1第16戦イタリアGP決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)だ。

2022年F1第16戦イタリアGP決勝トップ10ドライバーコメント(1)

 2022年F1第16戦イタリアGPの決勝レースで6位~10位に入賞したドライバーたちが日曜日を振り返った。6位~10位のドライバーはセルジオ・ペレス(レッドブル)、ランド・ノリス(マクラーレン)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)、ニック・デ・フリース(ウイリアムズ)、周冠宇(アルファロメオ)だ。

周冠宇10位「何週間もの厳しい戦いを経て、やっとまたポイントを獲得できた」アルファロメオ/F1第16戦決勝

 2022年F1イタリアGP決勝で、アルファロメオの周冠宇は10位で1ポイントを獲得した。今季ここまでで3回目、カナダ以来の入賞となる。

■周冠宇(アルファロメオ・F1チーム・オーレン)
決勝=10位
9番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード

 今日の結果はもちろん、ここ何週間か積み重ねてきた仕事にも、心から満足している。モントリオール以降は厳しい戦いが続いていた。シーズン序盤は競争力が高かったのに、それ以降はパフォーマンスが落ちていたからだ。それだけに、今日こうしてポイント圏内に戻ってくることができて、素晴らしい気分を味わっているし、チームと(スポンサーの)アルファロメオにとっても良い結果だった。

ノリス7位「大量得点のチャンスは逃したが、この結果に満足できる」マクラーレン/F1第16戦決勝

 2022年F1イタリアGP決勝で、マクラーレンのランド・ノリスは7位で入賞を果たした。

■ランド・ノリス(マクラーレンF1チーム)
決勝=7位
3番グリッド/タイヤ:ミディアム→ソフト→ソフト

 いい一日だった。最終的な結果にも大満足だ。レースペースはとても良かった。本当なら5位か6位でフィニッシュできたはずだけど、スタートがうまく行かなくていくつかポジションを下げてしまったんだ。あれは痛かったね。今日は大量得点のチャンスだったのに。

F1デビューのデ・フリースが9位入賞「もらったチャンスをしっかり生かせた。来年につながるとうれしい」ウイリアムズ

 2022年F1イタリアGP決勝で、ウイリアムズのニック・デ・フリースは、F1デビュー戦で9位入賞を果たした。

 土曜日に虫垂炎と診断されたアレクサンダー・アルボンの代役として急きょ駆り出されたデ・フリースは、初の予選で13番手を獲得。他車のペナルティにより、8番グリッドからレースに臨んだ。ポジションを守って序盤を走行、ピットストップ後は、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)と周冠宇(アルファロメオ)の間を走り続け、オーバーテイクすることはかなわなかったが、周からポジションを守り切って9位でフィニッシュ、2ポイントを獲得した。この日、ファンの投票で決まる『ドライバー・オブ・ザ・デー』にも選ばれた。

2位ルクレール、レース再開ならず落胆「最後に勝利をかけて戦いたかった」フェラーリ/F1第16戦

 2022年F1イタリアGP決勝で、フェラーリのシャルル・ルクレールはポールポジションから2位を獲得した。

 ファーストスティントをリードした後、序盤のVSCでタイヤ交換を行い、首位をマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に譲り、異なるタイヤ戦略のフェルスタッペンとの優勝争いに挑んだ。終盤、フェルスタッペンより良いペースで走り、ギャップを縮めつつあったなか、セーフティカーが出動。レースがリスタートされずに終了したため、ルクレールは2位でフィニッシュするしかなかった。

【角田裕毅F1第16戦密着】ハードタイヤに苦戦、追い抜きに必要な速さを発揮できず「別の戦略でも結果は同じだったはず」

「ピエール(・ガスリー)が堅実な走りでポイントを獲得できたのはよかった。ユウキ(角田裕毅)については、グリッドペナルティのために、今週末見せていた好調な走りをポイントにつなげられなかったことが悔やまれる」

 ガスリーが8位入賞を果たした一方で、チームメイトの角田が14位に終わったF1イタリアGPの決勝レース後、アルファタウリのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは、そう語った。