【浅木泰昭HRC四輪開発部長インタビュー後編】HRCの存在意義はレースでの研究「レース屋だからこそ社会に貢献できることもある」

 量産部門ではEV(電気自動車)へと大きく舵を切ったホンダだが、そんな状況だからこそ「内燃機関屋としてまだまだやることはある」、そして「レース屋だからこそ社会に貢献できることもある」と、HRC(ホンダ・レーシング・コーポレーション)四輪レース開発部部長の浅木泰昭は力説する。

 果たしてその流れで、パワーユニット規約の大きく変わる2026年以降に、ホンダのF1への復帰も選択肢としてあり得るのだろうか。多くの要因が絡んでくるだけに、もちろん予測は不可能だ。しかしHRCの四輪開発部門は、どんな状況になっても対応できるだけの準備をしている。浅木の言葉からは、そんな自負が感じられた。

F1メキシコGP金曜FP1:ローソンが角田裕毅に代わり出場へ。デ・フリースはメルセデスで最後の走行

 スクーデリア・アルファタウリは、F1第20戦メキシコGPの金曜フリー走行1に、レッドブルジュニアドライバーのリアム・ローソンを起用することを明らかにした。若手ドライバーのFP1起用レギュレーションにより、ローソンは角田裕毅のマシンで走行する。

 レッドブルのリザーブドライバーを務め、現在FIA F2に参戦するローソンは、2021年12月のアブダビ・ヤングドライバーテストにアルファタウリから参加した後、今年のベルギーGPでは同チームでピエール・ガスリーのマシンに乗り、FP1デビューを果たした。

F1メキシコGPを前に母国の英雄ペレスがデモラン。13万人を超えるファンの集結に「夢が叶った」

 2022年F1第20戦メキシコGPの開催を控え、オラクル・レッドブル・レーシングと所属ドライバーでありメキシコの英雄でもあるセルジオ・ペレスが“レッドブル・ショーラン”のデモランを実施。13万人を超えるファンの集結に「今日は夢が叶った」とペレスも笑顔を見せた。

 今回のデモランはメキシコ人ドライバーの“チェコ”ことペレスの故郷であるハリスコ州グアダラハラで行われ、デモラン当日には実に13万人以上のファンが集まった。

アウディ「F1パワーユニットプロジェクトは順調に進行中」2023年に施設拡張が完了、2025年に初コーステストへ

 アウディは、2026年からパワーユニットマニュファクチャラーとしてF1に参戦するにあたり、ザウバーをファクトリーチームとすることを発表した際に、パワーユニットの現在の開発状況についても明かした。

 8月に2026年からパワーユニットマニュファクチャラーとしてF1活動を行うことを明らかにしたアウディは、10月26日、ザウバーと戦略的パートナーとしての契約を結び、同チームをファクトリーチームにすることを発表した。ザウバーは、自身のスイス・ヒンウィルに位置するファクトリーでレースカーの開発・製造を行い、レースオペレーションのプランニングと実行を担当、アウディがドイツ・ノイブルクのファクトリーで製造・開発したパワーユニットを搭載してF1に参戦する。アウディはまた、ザウバー・グループの株式を取得する計画であることも明らかにしている。

2026年からF1参戦のアウディ、ザウバーとファクトリーチーム契約。株式取得の計画も

 2026年からパワーユニットマニュファクチャラーとしてF1に参戦することを8月に発表したドイツの自動車会社アウディは、10月26日、F1プロジェクトの戦略的パートナーとしてザウバーを選択、ザウバーグループの株式を取得する計画であることを発表した。この契約によって、ザウバーは、2026年からアウディのファクトリーチームとして、アウディがドイツ・ノイブルクのファクトリーで製造・開発したパワーユニットを搭載してF1に参戦する。

アルピーヌF1、FP1に育成ドライバーのジャック・ドゥーハンを起用へ。メキシコ&アブダビで走行

 アルピーヌF1チームは、F1第20戦メキシコGPと最終戦アブダビGPの金曜プラクティス1で、育成ドライバーのジャック・ドゥーハンを走らせることを発表した。F1チームはシーズンに最低2回、FP1に若手ドライバーを起用することが義務付けられている。

 アルピーヌ・アカデミーに所属するドゥーハンは、メキシコではエステバン・オコンのA522に乗るという。チームは9月にモンツァでフィルミングデー走行を実施、ドゥーハンはそこで2022年型マシンを経験済みだ。さらに今年は昨年型A521でのプライベートテストにも参加しており、5月にはカタール、6月にはモンツァ、9月にはブダペストで走った。

プライドをかけてF1参戦を目指すポルシェ、ウイリアムズとの交渉を加速。アウディは26日にF1に関し新たな発表へ

 ポルシェは2026年からパワーユニットマニュファクチャラーとしてF1に参戦するために、F1チームとの契約をまとめることに全力を傾けている。最近の情報では、ウイリアムズとの交渉が進んでいるようだ。一方、同じフォルクスワーゲングループのアウディは、10月26日にF1プロジェクトについて続報を発表することを明らかにした。

F1 Topic:レースを愛したマテシッツをレッドブルらしく追悼。トレードマークのジーンズ着用を代表が提案

 レッドブルの共同創設者であるディートリッヒ・マテシッツが78歳で逝去した。公式には明かされていないが、数年前から闘病生活を送っており、2021年と2022年はいつもは顔を見せる母国グランプリのオーストリアGPが行われるレッドブルリンクにも姿を見せなかった。

 レッドブルリンクは2000年代にA1リンクから購入し自らが所有するサーキットだった。レッドブルがホンダと初めて密談を行ったのがレッドブルリンクなら、ホンダと組んで初めて優勝のもこのサーキットだった。

アロンソがペナルティを批判「F1が正しい方向に向かうかどうかの正念場」アルピーヌの抗議に関する聴聞会は木曜に実施

 F1アメリカGPでフェルナンド・アロンソにレース後、ペナルティが科され、ポイント圏外へと降格されたことについて、アルピーヌが不服申し立てを行ったため、この件についての聴聞会が、メキシコGPを前にした今週木曜に実施されることが決まった。この聴聞会にはアルピーヌと、アロンソのマシンは規則違反であると申し立てたハースが出席する。

 ハースはアメリカGP決勝後、7位でフィニッシュしたアロンソのマシンは、レース中、右のミラーが一時ぐらついている状態で、最終的に脱落したことにより、安全ではない状態で走行していたと主張、これはレギュレーション違反であるとして抗議を提出した。アロンソはランス・ストロール(アストンマーティン)との接触でマシンにダメージを負ったが、ノーズ交換を行ってコースに復帰、その後、右のミラーがぐらつき、脱落した。