ABS付きで“政治が絡む”GT3に興味なし。トップアマのベン・キーティング、2023年でWEC参戦は終了へ

 2022年のWEC世界耐久選手権LMGTEアマクラス王者となったベン・キーティングは、新たにシボレー・コルベットC8.Rを走らせることになる2023年シーズンが、WECフル参戦最後の年になる見込みであることを明らかにした。

2023年『タイヤウォーマー禁止』で様相一変? 「最も挑戦的なのはスパ」「アマに寄り添う」

 WEC世界耐久選手権にタイヤを供給しているミシュランとグッドイヤーは、2023シーズンから始まるとされるタイヤウォーマー使用禁止に向け、準備を進めている。

 この禁止措置は、タイヤを加熱することによる環境負荷をなくすために行われるものとみられており、シリーズ主催者であるFIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブから正式に発表されたものではないものの、タイヤサプライヤーとチームはすでに2022年のうちから、この措置に向け動いてきた。

■ハイパーカーではタイヤ設計を「見直し」

【動画】2022年WEC第6戦バーレーン ハイライト

 2012年に開始された現行シリーズにおいて、10回目を数えるシーズンが11月10~12日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されたWEC世界耐久選手権第6戦『バーレーン8時間レース』で幕を閉じた。

 シリーズ公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/user/FIAWEC)では、TOYOTA GAZOO Racingの7号車と8号車がワン・ツー・フィニッシュを飾り、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組の8号車トヨタGR010ハイブリッドがワールドチャンピオンを獲得した同イベントを振り返るダイジェスト動画などが公開されている。

ドレスコードは白。WECシーズンエンド・セレモニーがバーレーンで行われる。特別賞も発表

 WEC世界耐久選手権は、2022年最終戦翌日の11月13日夜、バーレーン・インターナショナル・サーキット至近のビーチにおいて、シーズンエンド・セレモニーを開催した。各クラスのランキング上位勢のほか、目立った活躍を見せたドライバー・関係者に、特別賞が贈られている。

2023年は『フルコースイエロー中のピットイン禁止』? チーム・ドライバーからは異論も/WEC

 正式な発表はまだされていないものの、WEC世界耐久選手権は2023シーズンからのスポーティング規則において、フルコースイエロー(FCY)導入中のピットインを禁止することになりそうだ。

未だ見えぬ新・GT3クラス像。“プレミアムキット”は見送り?「さまざまな選択肢がある」とFIA&WEC

 FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブは、2024年のWEC世界耐久選手権から採用されるGT3ベースの新カテゴリーについて、計画されていた“プレミアムキット”の採用がコスト面の理由から取りやめになるとの噂も囁かれるなか、「複数の選択肢が残されている」と述べた。

ルーキー王者・平川亮を絶賛するチームメイト「富士では彼が“先生”だった」とブレンドン・ハートレー

 WEC世界耐久選手権の2022年王者となったトヨタGAZOO Racingのブレンドン・ハートレーは、11月12日に行われた最終戦バーレーン8時間レースにおいては、タイトル獲得に向け「リスクを冒すことは許されなかった」と語った。

 セバスチャン・ブエミ、平川亮とともに8号車GR010ハイブリッドをドライブしたハートレーは、僚友7号車GR010ハイブリッドに続く2位でこのレースを終え、ライバルのアルピーヌが3位に沈んだことから、8号車がドライバーズタイトルを手にした。

最後のふたりはマコウィッキとタンディ。ポルシェ963の10名のワークスドライバーが確定

 11月14日、ポルシェは2023年のLMDhワークスチームのドライバーとして、ニック・タンディとフレデリック・マコウィッキを起用すると発表した。

 2023年、ポルシェはファクトリーチームの『ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ』として、WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスと、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスに、それぞれ2台の新型LMDh車両『ポルシェ963』を投入する。

 通常、WECでは3名体制、IMSAでは長距離戦を除き2名体制となることから、4台のワークス963に対して10名のドライバーが必要となるが、すでに発表されていた8名に、新たにタンディとマコウィッキの名前が加えられることとなった。

FCYとペース不足に泣いたポルシェ、3点差でタイトル逃す「本当に運がなかった」/WECバーレーン

 11月12日に行われたWEC世界耐久選手権の2022年最終戦『バーレーン8時間』で、LMGTEプロクラス最後のタイトルを目指しフェラーリとの争いに挑んだポルシェGTチームのケビン・エストーレは、ルーティンピットのタイミングに2度フルコースイエロー(FCY)が絡んだ瞬間、タイトル争いが「終わった」と語った。

プジョー9X8、2台に異なるトラブル発生で惨敗。高まる『24時間テスト』の必要性/WECバーレーン

 リヤウイングレスの新型ル・マン・ハイパーカー『9X8』でWEC世界耐久選手権に参戦しているプジョー。そのテクニカル・ディレクターは、11月12日に行われた2022年最終戦バーレーン8時間レースについて、2台のマシンにトラブルが発生するまでは「いいポジションにいた」と振り返っている。