フェラーリ、開発中のル・マン・ハイパーカーをイモラのイベントで一般公開へ。新型GT3の走行も予定

 フェラーリは10月5日、2023年のデビューに向けて現在開発中の新型ル・マン・ハイパーカーを、10月30日に開催される同社のイベント『フィナーリ・モンディアーリ』で一般公開する、と発表した。

 来季のWEC世界耐久選手権ハイパーカークラスに参戦予定のハイブリッド搭載プロトタイプカーは、フェラーリ・チャレンジ・シーズンの最終戦を含むフェラーリの年次イベントの一部として、イタリアのイモラ・サーキットで初めて一般に公開されることになる。

可夢偉とコンウェイ、キャデラックでのIMSA参戦終了を正式表明。一方ハートレーは来季もアキュラで出場へ

 トヨタGAZOO RacingからWEC世界耐久選手権に参戦しているマイク・コンウェイと小林可夢偉は、2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にキャデラック陣営からは参戦しないことを、ともに明らかにした。

 ふたりは2022年、アクション・エクスプレス・レーシング(AXR)がオペレートするキャデラックDPi-V.R.の31号車(ウェーレン・エンジニアリング・レーシング)と48号車(アリー・キャデラック)のエンデュランス・カップ戦における追加ドライバーとしてIMSAに出場、最終戦のモチュール・プチ・ル・マンではともに総合表彰台を獲得したが、これがキャデラックにおけるラストレースとなった。

WECハイパーカー参戦のキャデラックがドライバー発表。IMSAデイトナへの3台目投入も決定

 新開発のLMDhマシンを2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPクラスに投入するとともに、同年からLMDh規定車も参戦可能となるWEC世界耐久選手権ハイパークラスに新型プロトタイプカー1台を送り込むキャデラックが、世界選手権プログラムのドライバーラインアップを発表した。

 リチャード・ウエストブルック、アレックス・リン、アール・バンバーは来年、キャデラックからWECハイパーカークラスに参戦し、トヨタ、プジョー、フェラーリ、グリッケンハウスのハイパーカー(LMH規定車)と、キャデラックと同じくLMDhカーを送り込むポルシェを相手に、ル・マン24時間を含む全7戦で兵刃を交える。

マキシム・マルタン、プチ・ル・マンを最後に5年間在籍のアストンマーティンを離脱へ

 マキシム・マルタンは今週末、ジョージア州のロード・アトランタで開催されるモチュール・プチ・ル・マンで、アストンマーティンのファクトリードライバーとして最後のレースを戦う。

 マルタンは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の今季最終戦として実施される10時間レースに、ロマン・デ・アンジェリス、イアン・ジェームスとともにハート・オブ・レーシングチームの27号車アストンマーティン・バンテージGT3で出場する。

空港で鳴った不吉の前兆。アウディへの失望と“先輩の後押し”あったプジョー加入の裏側をニコ・ミューラーに聞く

 2014年からアウディスポーツに所属し、DTMドイツ・ツーリングカー選手権を中心にさまざまでカテゴリーで活躍してきたニコ・ミューラー。9月14日には今季限りでアウディスポーツを離れることがプレスリリースと本人のSNSで発表され、その翌日にはプジョー・スポール加入が公式発表と、大きく世間を賑わせた。

 今季の活動やアウディとの契約終了について、そしてプジョーへの移籍の裏側や今後の目標などを、現在30歳のミューラーにじっくりと聞いた。

ル・マン100周年大会を含む2023年WECは全7戦に。富士6時間は9月10日開催予定

 9月29日、WEC世界耐久選手権は2023年シーズンの年間スケジュールを明らかにした。“シーズン11”として行われる来季は全7戦が予定され、日本ラウンドのWEC富士は9月10日に開催されることになった。

 今季の全6戦から1ラウンド増加した2023年のカレンダーに加わったのは、2021年シーズンに初めてWECが開催されたポルティマオだ。来シーズン、アルガルベ・サーキットで行われる耐久イベントは、ヨーロッパ地域で行われる4つめレースとしてカレンダーに復帰する。

部屋に転がり込んできたザク・ブラウンとの“運命”。苦労した30年前の御殿場生活【WEC富士でズバッと直撃/リチャード・ディーン】

 WEC世界耐久選手権に参戦中の気になるドライバーたちを取り上げてきたこのコーナー。第6回目にして最終回となる今回は、番外編としてユナイテッド・オートスポーツの共同オーナーであるリチャード・ディーンを紹介したい。

 現在マクラーレン・レーシングCEOともなっているザク・ブラウンとともにチームを運営しているディーンはイギリス出身の元レーシングドライバーで、1993年にはチーム・ルマン、1994年には東名スポーツ・オペルから全日本F3に参戦。1994年には、チーム5ZIGENから全日本F3000、1995年にはジャラーナBPダンロップBMWでJTCCの最終大会にもスポット参戦している、日本に馴染みのある人物だ。

 日本のレースに出場している時には、他の外国人ドライバーと同様、御殿場在住だったディーン。約30年が経過し、ディーン自身も56歳で迎えた今回の富士戦で、当時の様子について聞いてみた。

■トム・クリステンセンとの共通項

噂どおりトヨタの“ル・マン優勝エンジニア”が移籍。ユナイテッド・オートスポーツの技術トップに即時採用

 WEC世界耐久選手権などに参戦するユナイテッド・オートスポーツは9月20日、これまでトヨタGAZOO RacingのWECチームでレースエンジニアを務めていたヤコブ・アンドレアセンを同チームのテクニカルディレクターとして即時採用すると発表した。

 2020年にドイツ・ケルンを拠点とするTGR-E(トヨタGAZOO Racingヨーロッパ)に加わり、今季はル・マンで優勝したトヨタ8号車のレースエンジニアを務めていたアンドレアセンは以前、F1のウイリアムズ、フォース・インディア、マクラーレンでもエンジニアを歴任。また、ドラゴン・レーシングでフォーミュラEのプログラムにも参画していた。

キャデラック、2023年IMSA GTPドライバーを発表。元BMWのシムズが4人目に決定

 キャデラックは9月20日、2023年シーズンのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するGTPドライバーのラインアップを発表した。この中で元BMWドライバーのアレクサンダー・シムズと新たに契約したことを明らかにしている。

 シムズは、ピポ・デラーニ、セバスチャン・ブルデー、ランガー・バン・デル・ザンデとともに、キャデラックの新型プロトタイプカー『キャデラックV-LMDh』による最初のシーズンのコアリスト・メンバーとして指名された。

LMDh時代にシートはある? 将来が気になるふたりの中堅【WEC富士でズバッと直撃/ジャンマリア・ブルーニ&ロビン・フラインス】

 ここまでマシュー・バキシビエール、ベン・キーティング、フェルディナンド・ハプスブルク、そしてジョシュ・ピアソンと4人のWECドライバーたちを紹介してきたこのコーナーだが、今回はふたりの選手にご登場いただこう。

 まずひとり目は現在、LMGTEプロクラスでポルシェ91号車をドライブしているジャンマリア・ブルーニ。WECファミリーのイギリス人たちからは、”ジミー・ブルーニ”と呼ばれている。

 元F1ドライバーでもある彼は、意外(?)と若い41歳。そんなブルーニは、今年ル・マンでリヒャルト・リエツ、フレデリック・マコウィッキとともにクラス優勝を飾っている。改めてその優勝について聞いてみた。