ラリージャパンは再び最終戦に。WRCが2023年カレンダーを発表、中南米イベントの復帰も決定

 11月25日、WRC世界ラリー選手権は、来年1月から11月までに全13戦が予定されている2023年のシーズンカレンダーを発表した。日本ラウンドの『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』は2年連続で、シーズン最終戦として開催されることが明らかになっている。

 例年どおり伝統のラリー・モンテカルロで開幕を迎えることになる2023年のWRC。“ラリー1規定”導入2年目のシーズンとなる来季は、2022年と同様に合計13ラウンドで争われる予定だ。

トヨタのラトバラ代表、4台目のGRヤリスをプライベーターに貸し出す可能性を明言/WRC

 11月18日に早くも2023年シーズンの参戦体制を発表したTOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、来季のWRC世界ラリー選手権において、4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1を貸し出す可能性があることを明らかにした。

 2021年シーズンに続き、2年連続で“トリプルクラウン”を達成したトヨタ。同陣営は既報のとおり、来シーズンに向けて一部体制変更を行い日本人WRCドライバー勝田貴元をワークスチームに昇格させることを決定。新王者カッレ・ロバンペラ、エルフィン・エバンスの2名をフルタイムドライバーとして継続起用しつつ、勝田と8冠王者セバスチャン・オジエが3台目のワークスカーをシェアしながらシーズンを戦っていくことをアナウンスした。

ヒョンデが2023年ラインアップを発表。タナクの後任は、トヨタから移籍のラッピ/WRC

 TOYOTA GAZOO Racingが2023年のラリー参戦体制を発表した11月18日、ライバル陣営であるヒョンデ・モータースポーツも、来季のWRC世界ラリー選手権における新しいドライバーラインアップを明らかにした。

 2022年ーズンのWRCでマニュファクチャラー選手権2位となったヒョンデは、昨年オフに“ダブルエース”のティエリー・ヌービル、オット・タナクと複数年契約を結んだ。しかし既報のとおり、タナクは韓国のメーカーとの契約が残っている段階でチームを離れることを決断。チームもこれを認めた。

豊田章男社長からTGR WRTメンバーへ「また1年、WRCを戦っていけることが今から楽しみです」

 11月18日、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)はWRC世界ラリー選手権を戦うTOYOTA GAZOO Racing WRT(TGR WRT)の2023年チーム体制を発表。その中で、今季はサテライトチームであるTGR WRTネクストジェネレーションからシリーズにフル参戦した勝田貴元がワークスチームに昇格することが明らかにされた。

 一方、今シーズンWRC史上最年少記録を大幅に更新する、22歳と1日でのワールドチャンピオン獲得に成功したカッレ・ロバンペラと、チームメイトのエルフィン・エバンスはフルタイムドライバーとして継続起用されることが決定。2021年限りでフルタイムドライバーを引退し、2022年は6戦にスポット参戦したセバスチャン・オジエについても、引き続きパートタイムでの参戦となり3台目のワークスカー『トヨタGRヤリス・ラリー1』を勝田とシェアすることになった。

トヨタ、2023年のWRC参戦体制を発表。勝田貴元がTGR WRTに昇格、オジエと3台目のシートをシェア

 11月18日、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、2023年シーズンのWRC世界ラリー選手権の参戦体制を発表した。勝田貴元/アーロン・ジョンストン組がTOYOTA GAZOO Racing WRTに昇格し、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組と3台目のシートをシェアすることが明らかとなった。

Mスポーツ、複数年契約のブリーンを1年で放出「競争力のあるラインアップ確保に目を向ける」

 Mスポーツ・フォードWRTは11月17日、同チームのフルタイムドライバーとして2022年シーズンのWRC世界ラリー選手権を戦ったクレイグ・ブリーンとの契約を1年早く終了させ、双方の友好的な決定のうえで2023年は異なる道を進むことを確認した。

 ブリーンは昨年、ヒョンデからMスポーツ・フォードへ電撃移籍。イギリスの名門チームと複数年契約を結んだ。チームのエースドライバーとして迎えられた彼は、開幕戦モンテカルロで3位表彰台を獲得し、イタリアでは自己ベストリザルトとあんる2位となりふたたび表彰台に登った。

トヨタのセバスチャン・オジエ、2023年もパートタイムでのWRC参戦を継続か

 TOYOTA GAZOO Racing WRTに所属している“8冠王者”のセバスチャン・オジエは、WRC世界ラリー選手権における2023年のプログラムについて、パートタイムで出場している今季と近いかたちになると語った。

 2021年限りでWRCフルタイムドライバーを引退したオジエ。38歳のフランス人ラリードライバーは今シーズン、ル・マン24時間レースを含むWEC世界耐久選手権のシーズン前半戦に参戦した。

ヒョンデ、オリバー・ソルベルグと2023年の契約を結ばず。経験豊富なクルーを起用する意向/WRC

 10月6日、WRC世界ラリー選手権に参戦しているヒョンデ・モータースポーツ(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)は、同チームとオリバー・ソルベルグとの間で来季の契約を結ばないことを確認した。これにより21歳のソルベルグは、ヒョンデの2023年ラインアップから外れることとなった。

 ヒョンデの育成プログラム出身ドライバーであるソルベルグは今シーズン、チームメイトのダニ・ソルドと3台目の『ヒョンデi20 Nラリー1』をシェアするかたちでシリーズのトップカテゴリーに参戦。8月に行われた第9戦イープル・ラリー・ベルギーではキャリアベストとなる総合4位フィニッシュを果たした。