F1日本GPを前にタイトル決定の可能性。マックス・フェルスタッペンのシンガポールGPでのタイトル獲得条件

 新たな車両レギュレーションとともに迎えた2022年シーズンのF1。全22戦中16戦を終えて335ポイントを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が選手権を大きくリードし、9月30日〜10月2日に開催される第17戦シンガポールGPの結果次第では、第18戦日本GPを前にドライバーズタイトルが決する可能性が出てきた。ここでは、シンガポールGP終了時点でのフェルスタッペンの2年連続タイトル獲得の条件を見ていこう。

F1タイトル連覇に近づくフェルスタッペン、計算上の話はばかばかしいと一蹴「多くのレースで勝つことを目指す」

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、今週末のF1第17戦シンガポールGPで、2度目のF1ワールドチャンピオンに輝く可能性がある。しかしフェルスタッペンは、そうした考えは頭から締め出しているという。ドライバーズランキングで圧倒的首位に立っていても、「気は抜けない」からだ。

 直近の5レースすべてで優勝し、勝利記録を重ねるフェルスタッペンは、ランキング2位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に116ポイントもの大差をつけている。今シーズンの残りは6戦なので、フェルスタッペンがシンガポールGPでライバルのルクレールに勝って22点差をつければ、2年連続となるF1タイトル獲得を祝うことができる。

マクラーレン、2019年以来のF1シンガポール&日本GPにスペシャルカラーで参戦

 マクラーレン・レーシングは、プライマリーパートナーである仮想通貨取引所のOKXとのキャンペーンの一環として、F1シンガポールGPおよびF1日本GPにおいて、スペシャルカラーリングを施したMCL36を走らせることを発表した。

 9月27日、マクラーレンはスペシャルカラーのMCL36の画像を公開した。通常のパパイヤオレンジに、ネオンピンクが加えられ、エンジンのイラストがあしらわれたデザインとなっている。このデザインは、2019年以来のF1開催となるシンガポールと日本の景観からインスピレーションを受け、未来を展望しつつ、新テクノロジーの出現を表現したものだということだ。

F1スプリント、2023年からは1シーズン6戦で開催へ。FIAが回数増加を承認

 FIAは9月27日、2023年F1シーズンから、6戦でスプリントセッションを実施することを承認した。来季24戦のどのグランプリに組み込まれるかについては、後日発表される。

 2021年に初めて導入されたスプリントフォーマットは、金曜に予選を行い、その結果をグリッドとして土曜に100kmのレースであるスプリントを実施、その順位が日曜決勝グリッドに反映されるというもの。2021年にはトップ3にポイントが与えられたが、今年はトップ8のドライバーがポイントを獲得できる。これまではシーズン中3戦に取り入れられたこのフォーマットが、来年からは6戦で実施されることが、FIA世界モータースポーツ評議会の電子投票で承認された。

【動画】フェラーリ、ティフォシの大歓声も伝わるF1イタリアGPレースウイークの舞台裏を公開

 スクーデリア・フェラーリは、チームのホームレースある2022年F1第16戦イタリアGPの舞台裏を動画で公開。フェラーリにとって母国イタリアでのグランプリは、シーズンで最も重要なレースといっても過言ではない。しかも今年はモンツァ・サーキット開場100周年とフェラーリ創業75周年の記念イヤーだ。チームも例年以上に力が入る。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第12回】速度で勝るライバル勢を追い抜いたミックと、またも疑問の残るレース運営

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。3連戦の最後を飾るのは、超高速サーキットのモンツァを舞台に争われるイタリアGPだ。ハースはモンツァ仕様のパッケージを持ち込んでいないため、苦戦を覚悟していたが、フリー走行を十分に走れなかったミック・シューマッハーが入賞には届かないながらも素晴らしいリカバリーを見せた。そんなイタリアGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

今季のシューマッハーは「めざましく成長した」とロス・ブラウン。一方で“F1キャリアの重大な岐路”にいると指摘

 F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、ミック・シューマッハーには2023年もF1ドライバーでいる資格があると考えている。しかし同時に、シューマッハーがF1キャリアの「重大な岐路」に立っていることも認めた。

 シューマッハーのハースでの2シーズン目は、サウジアラビアGPで大クラッシュを起こすという厳しい船出となった。モナコGPでも同様にクラッシュし、チームからの信頼を大きく損なう結果となった。

アルファロメオF1、2023年シーズンも周冠宇を起用。ボッタスとのペアを継続へ

 9月27日、アルファロメオF1チーム・オーレンは、2023年シーズンも周冠宇がチームに残留することを発表した。

 上海出身で現在23歳の周は、今年アルファロメオからF1にデビューし、中国人として史上初のF1ドライバーとなった。デビュー戦の開幕戦バーレーンGPでは10位に入賞し、チームメイトのバルテリ・ボッタスとともにダブル入賞を達成した。

今季未勝利のハミルトン、F1連続シーズン勝利記録は気にせず「トップに復帰して戦うことがチームとしての真の目標」

 ルイス・ハミルトン(メルセデス)は、自身が参戦したすべてのF1シーズンで優勝を飾る記録を今年も維持することは「まったく重要ではない」と述べている。

 メルセデスでの1年目にグランプリ優勝回数が1回だけだった2013年を除いて、ハミルトンは毎シーズン、複数回の勝利を収めてきた。しかし今年、7度のF1世界チャンピオンであるハミルトンがその記録を維持するには、あと6レースしか残っていない。メルセデスの新世代マシンがトップ集団の期待に届いていないことから、ハミルトンは実りのないシーズンを過ごしている。

元F1王者デイモン・ヒル、現役最年長ドライバーであるアロンソの引退時期を「44歳」と予想

 元F1チャンピオンのデイモン・ヒルは、フェルナンド・アロンソはまだF1で戦えるだけの能力と意欲を持っていると語り、彼の引退時期を3年後の「44歳」だと予想した。

 アロンソは引退を発表したセバスチャン・ベッテルに代わり、アストンマーティンF1と2023年からの複数年契約を結んだ。アロンソとの契約延長が有力視されていたアルピーヌF1のオットマー・サフナウアー代表は、2022年7月に41歳の誕生日を迎えた彼の年齢がネックとなり、単年の契約しか提示できなかったことが交渉が決裂した原因だと考えている。