12番手から3位に入賞したルクレール「ある意味満足」と語るも終盤のデグラデーションを悔やむ/F1第19戦

 フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1第19戦アメリカGPの決勝レースを12番手からスタートし、3位に入賞したことに満足していると述べた一方で、「やや残念な部分もあった」とレースを振り返った。

 ルクレールは、アメリカGPに向けてエンジンのコンポーネントを交換したことで10グリッド降格ペナルティを科され、12番手スタートとなったことから苦戦を覚悟していた。しかしルクレールはペナルティに屈しなかった。スタートシグナルが消えるやいなや、飛び出して好位置につけることに成功。その一方で1コーナーではチームメイトのカルロス・サインツがジョージ・ラッセル(メルセデス)と接触し、サインツのマシンはスピンしていた。

F1日本GPのインシデント報告書で「無謀な走りをした」と判断されたガスリー。今後に向けた解決策には満足

 アルファタウリのピエール・ガスリーは、金曜日にFIAが発表したF1第18戦日本GPのクレーン車のインシデント報告書のなかで「無謀」と指摘されたが、彼はそのことよりも、将来に向けFIAが安全性の改善のために講じた、具体的な措置の方により関心を抱いた。

 日本GPの決勝レースのスタート直後、カルロス・サインツ(フェラーリ)のクラッシュによりセーフティカー(SC)が出動した。だがSCの後ろに車列ができている時に、サインツの損壊したマシンを引き上げるための回収車両がコースに送られ、ガスリーはその瞬間だけでなく、レース後にも鈴鹿で声を上げ、激しく批判した。

【浅木泰昭HRC四輪開発部長インタビュー前編】新生HRC四輪開発トップが語るF1PU競争。研究所とレース会社の違い

 HRC(ホンダ・レーシング・コーポレーション)は、1982年に設立されたホンダのレース専門会社だ。これまでは二輪に特化していたが、2022年の4月から四輪も含めた総合的なモータースポーツ活動、開発組織として生まれ変わった。

 2021年までF1パワーユニット開発の陣頭指揮を取ってきたエンジニアの浅木泰昭は、新生HRCでは四輪開発部門のトップに就任した。ホンダは公にはF1から撤退した。しかし、レッドブルとの協力関係はいっそう緊密になったように見える。

 今季となる2022年シーズンも4戦を残して第18戦日本GPでマックス・フェルスタッペンのドライバーズタイトル連覇を決めたレッドブルは、ホンダへの感謝を真っ先に表明し、日本GPの表彰台に浅木を上げた。その浅木への前後編インタビューとして、まずは今季の戦いぶり、そしてレッドブルとの関係深化について聞いた。

レッドブル代表、“F1に情熱を傾けた”マテシッツにコンストラクターズタイトルを捧げる「これは彼のためのもの」

 レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、感情をあふれさせ、レッドブルが獲得した2022年のF1コンストラクターズタイトルを、ディートリッヒ・マテシッツが「成し遂げたすべてのこと」のために捧げた。

 オースティンで開催されたF1第19戦アメリカGPでマックス・フェルスタッペンが優勝したことで、レッドブルは2013年以来5回目のコンストラクターズタイトルを獲得した。今年はチームとフェルスタッペンにとって最高の年となっているが、マテシッツが長い闘病の末に土曜日に死去したことは、当然ながらチームとメンバー全員に大きな衝撃を与えた。

ストロール「アロンソと接触して残念。彼をウォールへ追いやろうとしたのではない」:アストンマーティン F1第19戦決勝

 2022年F1第19戦アメリカGPの決勝レースが行われ、アストンマーティンのランス・ストロールはリタイアでレースを終えた。

 1度目のセーフティカーが解除された直後、ストロールは背後に迫ったフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)からポジションを守ろうとわずかにイン側に寄った際、追い抜きを仕掛けたアロンソと接触した。これによりストロールは次戦メキシコGPで3グリッド降格ペナルティを受けることが決まり、またペナルティポイントも2ポイント科された。

アロンソ「ランスを抜こうとしてホイール同士が接触。恐ろしいアクシデントだった」:アルピーヌ F1第19戦決勝

 2022年F1第19戦アメリカGPの決勝レースが行われ、アルピーヌのフェルナンド・アロンソは7位でフィニッシュしたものの、ペナルティを受けて15位に降格となった。

 アロンソは、ランス・ストロール(アストンマーティン)との接触でマシンに大きなダメージを負った。その後ノーズを交換してレースを続行したものの、走行中に右のミラーが脱落。7位でフィニッシュしたが、アロンソは安全ではない状態で走行していたとしてハースF1チームが抗議を行った。

アルボン「スパの再現を目指したが、デグラデーションが進んで順位を守れなかった」:ウイリアムズ F1第19戦決勝

 2022年F1第19戦アメリカGPの決勝レースが行われ、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは11位、ニコラス・ラティフィは17位でレースを終えた。